こんにちは‼︎思考の種です。
この記事では、
- 「英語の点数を伸ばしたい‼︎でも具体的に何をすればいいのか分からない」
- 「長文問題を解いた後に、どうやって復習したらいいのか分からない」
という受験生に向けて、
「英語長文をどうやって得意にするのか」
「どうやって英語長文を復習したらいいのか」
その基本となる考え方と具体的な方法8つ、
さらに具体的にどんな参考書や問題集をどのようにして使えばいいのかを徹底的に解説しています。
長文をすらすらと読めることは英語学習でめっちゃ大事です
当記事は、基本的には大学受験生向けの記事です。しかし、英語学習者なら誰でも役に立ちます!!
基本的な考え方
英語長文を得意にするのに必要なことは、端的に言うと、次の3つです。
- 単語帳を1冊仕上げてしまう
- 圧倒的に量をこなす
- 徹底的に1文1文を復習する
この記事では、2の「量」と3の「復習」にフォーカスして話を進めていきます
なぜ上記の3つが大事なのか、そして具体的には何をすればいいのか、まで明らかにしていきます
前提として、「量」をこなすことが必須
僕が受験生によく聞かれるのが、
- 「英語の点数を伸ばしたい‼︎」
- 「共通テスト英語で9割が取りたい‼︎」
- 「英検〇級に合格したい‼︎」
そのために、何をすればいいか。ということ。
高校生の時に、いろんな友達の相談に乗ったり、
大学生になって塾講師や家庭教師でたくさんの生徒を指導してきて、
英語ができない生徒に共通する2つの特徴がわかってきました。
それは、単語帳を1冊、完璧にしていないこと。
そして、読んでいる長文の量が圧倒的に少ないことでした。
語学の天才、野口英世も次のように述べています。
努力だ。勉強だ。それが天才だ。
誰よりも三倍、四倍、五倍、勉強する者、それが天才だ
野口英世
英語に限らず、どんな語学や学問であれ、徹底的に量をこなすこと(英語であれば多読・多聴)が必須です
さらに、語学習得には何らかの形で圧倒的な「量」に触れていなければならないことは様々な実験・研究からも明らかにされています。
例えば、第二言語習得研究においては、言語習得を成功させるには、
大量のインプット+少量のアウトプットのバランスが大事だとされています。
英語を話せるようになりたい人も、英語の試験での点数を上げたい人も、まずは大量のインプットが必須です。
もちろん上級者や、日常英会話ができるればそれで良い人であれば、アウトプットを増やしていくのが良いですが、それでも大量のインプットは欠かせません。
ちょっと厳しいことを言うと、ほとんどの受験生は、圧倒的に長文を読んでいる量が少なすぎるんです。
多くの学校の先生や塾講師の方々には共感してもらえると思いますが、成績が伸び悩んでいる人の大抵の原因は、勉強量、読んできた英文の量が少ないということ。
もちろん、科学的知見に基づいた勉強法や、情報は大事ですし、それらを伝えるために当サイトが存在しています。
ただ、どんなにやり方が間違っていたとしても、「ある程度」の量さえこなしていれば、成績は伸びてくるものです。
逆に言えば、意識的に「量」を意識した学習を進めていくことで、他の受験生に差をつけることだって可能です。
多少の才能や向き・不向きはあるにせよ、
誰だって、本当に英語の点数を伸ばしたい、力をつけたいと思って適切な方法で「努力」さえすれば、絶対に英語の力は伸ばせます。
このことは、筆者の個人的経験からも明らかですし、様々な研究からも明らかにされています。
そもそも受験でいう「頭の悪さ」は大抵が量が足りないことに起因しています
でも多読の量だけだと伸びない生徒もいる
ただ、生徒さん本人自身が「英語の力をつけたい・伸ばしたい」という想いを抱いていて、かつたくさんの英文を読んでいるにもかかわらず、いまいち成績が伸び悩んでいるケースに遭遇することが多々ありました。
原因を探ってみると、彼ら彼女らには共通点がありました。
その共通点とは、「1文1文を徹底的に復習していないこと」でした。
彼ら彼女らは、単語もある程度は覚えていて、多読を積んでいるにもかかわらず、単に読み散らかしているだけで終わってしまっていたのです。
もちろん色んな文章をたくさん読むことは大事だし、英語力を伸ばす上では必須のことです。
しかし、特に「英語学習初期段階」「英語が苦手」「英語の成績が伸び悩んでいる」という人たちは、
まずは1つの英文を徹底的に復習して、そこに含まれる文法、単語、イディオム、背景知識や筆者の書き方、論理の展開の流れなどを、まるまる吸収してしまうこと。こうして、完璧に理解できて、何度も読んで馴染みのある英文のストックを1つ1つ丁寧に積み重ねていくこと。
そのレベルで理解できている英文をどんどんと増やしていくことで、知識の増加、慣れなどによりぐんぐんと英語力が伸びていきます。
なんやかんや語学は慣れが本当に大事‼︎
1つの英文から学べることを学び尽くす。それをいかに繰り返すことができるか
本当にこれに尽きると思います。
【再確認】英語学習に必要な2つの「量」とは
「量」には2つの定義があることがわかります。
ここでは、少し遠回りをして、経営学の両利きの経営に代表される、知の「探索」と「深化」という概念を用いて紹介します。
知の「探索」「深化」ってなに??
知の探索、深化の理論は、現代の経営学研究でイノベーションを説明する際に必ずと言って良いほど用いられる重要な理論です。
これと同じことが、企業のみならず、個人の英語学習にもそのまま当てはまります。
1つ目は、「探索」。新たなものに果敢に出逢いにいくこと。色んな文章や表現に触れる、いわゆる多読的な量。
2つ目は、「深化」。1度触れたものに対する復習のこと。1つの英文を何度も読んで、調べて、蓄積していく量。これはすなわち「質」と言い換えても良いでしょう。
このどちらかが欠けてしまうと、せっかく英語の長文読解の力をつけようと頑張っているにもかかわらず、
力が伸びない可能性があります。
基本姿勢 まとめ
次の項では、なぜ復習が大事なのか、どのようにして力をつけていくのかを理解しているという前提のもとで、
具体的に何をすれば良いのか、どんな教材を使うのがおすすめなのか
を徹底的に明らかにしていきます。
実際、大学生になった今でも、英語を勉強するときは次に紹介するやり方を継続しています!!
具体的な復習法、8選‼︎
1回目の復習は、時間をかけてじっくりと本文に書き込みながら進めていきます。
- 日本語訳も活用して、知らない単語の訳を書き込む。構造を明確化する
- 単語を英単語帳、英英辞典などでひいて、メモ。出てきた単語は必ず習得する
- 読み方の復習。参考書、授業などの復習
- 知識の復習
2回目以降の復習です
- 何度も同じ文章を読み、慣れる
- 音声を活用しながら音読
- ポイント、読み方、知識の復習
- 問題よりも、本文そのものを吸収してしまう
各項目を詳しく解説していきます。
1回目の復習です。ここでは時間をかけて、じっくりと取り組みます。
1 日本語訳も活用して、知らない単語の訳を書き込む。構造を明確化する。
ここでは、日本語訳の助けを借りて、英文の内容に対する理解を高めます。
その際には、1文1文丁寧に訳と本文を照らし合わせながら、知らない単語をチェックして、その上に訳語を記入していきます
また、英文自体が複雑な構造をしている場合は、構造を明確化しておくといいでしょう。
それに加えて、いわゆるディスコースマーカーや、単語の繋がり、対比、類比、主張と具体例、などの論理構造も明確化しておきます。
2 単語を英単語帳、英英辞典などでひいて、メモ。出てきた単語は必ず習得する
単語力をつけるには、英単語帳を徹底的に反復すること、そして、英文を読んでいく中で出会った単語を覚えていくこと。
大きく分けてこの2つに分かれます。ここでは後者について言及します。
出会った未知の語彙のみならず、既知の基本語彙までもを、自分が普段使用している単語帳や辞書などを用いて、調べて、メモを残しておきます。
既知の語彙を調べるのは、よりその単語に対する理解を高めるためです。
その際には、該当ページもメモしておくと復習に便利です。
本文で実際にどのようにしてその単語が用いられているのかを理解できることもあり、単に単語帳を読んでいる時よりもより深く記憶に定着します。
当サイトでは、単語帳に関しては、竹岡広信先生のleapを、辞書に関しては、ロングマン現代英英辞典を推奨しています。
3 読み方の復習。参考書、授業などの復習
ここでは、実際に試験本番を想定して、どのように読んでいくのか。読み方や背景知識を、授業や参考書での問題演習の後に、忘れないうちに1度復習しておきます。
どうやって英文を読んでいくのか、どんな考え方、視点で読んでいるのかについては、そのうち記事にまとめます。
どう試験本番で頭を動かすのか、どこに着目して読んでいけばいいのか。そういった、いわゆる「作法」の復習がここではメインです。
4 知識の復習
先ほどの工程とやや被りますが、単語、イディオム、文法、構文、日本語訳といった知識面での理解不足がないかを最終確認します。
もうこの英文に書かれていることが全て理解できている‼︎という状態になれば、復習の下ごしらえは完了します。
あとは、次の5〜8までの4ステップで、聞いたことがある、わかるという状態から、使いこなせる、他の文章にも応用できるレベルで理解して覚えているという状態にまで昇華させていきます。
2回目以降の復習です。目安としては、口をついて英文が出てくるまで何度も繰り返し読みます
5 何度も同じ文章を読み、慣れる
本文を丸ごと暗記してしまうくらいの勢いで、何度も繰り返し繰り返し読みます。
口をついて英文が出てくる、くらいになると、speakingにも活きてきますし、何よりその英文に含まれる語彙、文法、リズムといったものが体に染みつき、知識が盤石なものになります。
また、英文自体に慣れることができ、英語を読むことの抵抗感がなくなっていきます。
ここが復習において、もっとも大事かもしれません。
6 音声を活用しながら音読
これは、もはや語学学習では自明のことですが、やはりCD音声を活用しての音読は必須です。
単に受験だけではなく、その先を見据え、readingのみならず、listening、speakingにも繋げてやろうという魂胆です。
音読をしていれば話せるようになるとは言いませんが、少なくとも口をついて出るくらいまで音読を続ければ、英語を話すことへの抵抗感は薄れてきます。
音読を繰り返すことによって、語彙や文法などの曖昧であった知識がより記憶に定着していきます。
その際には、発音向上のことも考えて、音声を活用してシャドーイングやオーバーラッピングをしていきましょう。
音読は、あくまで音声と文字を結びつけ、文字を読み取る能力の向上を目的としています。注意点としては、音読の際には内容を理解する必要はないということです。大人であっても、音読をしながら内容を理解するのは大変です。内容を理解したい時は黙読、表現形式や英文自体に慣れたい時は音読をするのがいいでしょう。
7 ポイント、読み方、知識の復習
何度も繰り返し読むことによって、知識を記憶にコミットさせていきます。
復習の目的である、知識の定着、英語自体への慣れを担保していきます。
8 設問よりも、本文そのものを吸収してしまう
もちろん、受験の問題である以上、設問が解けないことには意味がありませんから、設問をどう解いていくかは大切です。
しかし、英語の問題は現代文とは違って、基本的には読めれば解けるものが多いです。
(その限りではないことはもちろん把握しています)
そのため、英文を復習する際には、設問うんぬんよりも、本文を丸ごと飲み込んでしまいます。
負荷や学習量は増えますが、これが復習の目的である、知識の定着、英文に対する慣れを確保するのに最良の方法であると確信しています。
あくまで、ここで紹介した方法は、数ある方法の中のひとつの具体例に過ぎません。自分なりに批判的に捉えながら、使えそうなものがあれば普段の学習に取り組んでいってもらえると幸いです。
どんな参考書、問題集がおすすめ?
おすすめの参考書・問題集を紹介していきます。
- まずは長文の前にとりあえず英単語帳をやって、完璧じゃなくてもいいから、大体の単語を頭に入れてしまおう
- 学校や塾で扱った英文
- 速読英熟語
- 英検文単
- 問題集や参考書の英文 リンク「「まじ神」全受験生にやってほしい隠れた名著」登木の実況中継」僕が実際に多読用にやっていた参考書をあげてみるよ
- 志望校の過去問、大学別模試の過去問
⓪ 本格的に英語長文演習に入る前に、単語帳1冊をある程度終わらしておく
もちろん長文をたくさん読んで経験を積んでいく中で、徐々に単語に対する理解度が向上していくので、
この段階で単語帳を「完璧」にすることなんてできないのだけど、ある程度は頭に入れている方が圧倒的に効率が良いです。
僕は高1の4月から7月までの3ヶ月で学校で配られた単語帳を1通り完成させてしまいました。
その結果、英語に関しては、その辺の高3にも負けないくらいの力(英検準1級に合格するくらい)をつけることができました。
単語は、学年を問わずに誰でも学べて、かつ覚えるだけなので、難しいとか、理解できないということがないですから、なるべく早い時期に終わらせておくと圧倒的に有利です。
受験学年になった際のスキマ時間を社会など、他の暗記科目に回すこともできます。
単語帳は何度も何度も徹底的に繰り返し学習する必要があります。
高校生の間に20000語暗記したコツはまた記事にまとめます。
① 学校や塾で扱った英文
まず、学校や塾で扱っている英文があるならば、それを徹底的に活用しましょう。
せっかく、読み方や知識などを教えてもらっても、それを身につけて実際に自分で使用することができなければ、全く意味がありません。
特に、少なくとも高1、高2の間は、学校で扱う英文の復習、学習をしっかりとやっておくことを勧めています。
理由は簡単。定期テストで高得点が取れること。そして、受験に必要な基礎的な知識が身につくことです。
定期テストや学校の授業は、活かせるならば徹底的に活かす。そうでないならば、徹底的にやらない。位のスタンスでいた方が結局身のためになります。
僕は、コミ英という、長文を読んでいくスタイルの授業は自分の将来や受験にも繋がると思い、定期テストや普段の授業も徹底活用していました。
そのおかげもあって、定期テストで高得点が取れて気持ちいいし、何より純粋に英語に対する距離が縮まった気がしています。
② 速読英熟語
この本は、文章を読んでいく中で、熟語や語彙を身につけていこうというスタンスをとっています。
この本を、音声も利用しながら全て覚えてしまうくらい読み込むこと。
口をついて文章が出てくるまで音読すること。
そうすれば、熟語はもちろんのこと、英文に含まれている構文や単語までも身につけることができます。
特に英語学習初学者の場合は、英語の文章に慣れること。
ここが特に重要で、速読英熟語はぴったりの参考書です。
僕も実際にこの参考書を部活の空き時間や、移動時間中に活用していました!!
③ 英検文単
当サイトでは、高校生の間に英検準1級を取得することを推奨しています。
それゆえ、難関大志望の高校生にはなるべく高1・2の間に、
基礎的な英単語帳・英検パス単準1級、そしてこの英検文単の3冊を覚え切ることを目標としています。
この本のコンセプトは、英文の中で英単語を覚えていくこと。
先ほど紹介した速読英熟語と似たコンセプトです。
速読英熟語が終わり、英検を受けてみようと思う人にはぜひ取り組んで貰いたい一冊です。
④ 問題集や参考書の英文
問題集や参考書で1度解いたことのある英文をほったらかしにしていませんか??
それは宝の持ち腐れと言っても過言ではありません。
一回取り組んだことのある英文をいかに繰り返し復習できるかが本当に大事です!!
僕のおすすめ参考書は「登木健司 難関大英語長文 講義の実況中継」です。
詳しくはこちら
⑤ 志望校の過去問、大学別模試の過去問
やっぱり欠かせないのが志望校の過去問です。
具体的に取り組むのは高3になってからで良いでしょう。
僕は、トイレに貼って、丸暗記するくらいの気持ちで何度も繰り返し読んでいました。
英語の読解力がつく方法 まとめ
readingにせよ、listeningにせよ、英語の力を伸ばすには、圧倒的に「量」をこなすことが必須。
色んな問題集、参考書、授業、過去問、洋書やオンライン記事などで、たくさんの英文に触れる。
その中で、様々な表現や言い回しを「経験」しておく。多読の中で、語彙や文法の力を少しずつ増やしていく。
このステップが復習にあたります。
その際には、当サイトで上述した8つのやり方を批判的に捉えながら、活かせるものは活かしてください。
また、使う参考書や問題集も自分ですでに使用しているものがあるなら、まずはそれをやりこんでみてください
ここでは徹底的に質と同じ英文に触れる回数を増やして、知識を磐石なものにすること。英語の様々な表現に慣れることが目的です。
step1 step2のサイクルをぐるぐるぐるぐる回して、理解度や習熟度の高い英文を1つ1つ増やしていきます。
このレベルまで理解度や習熟度の高い英文をいかにたくさん蓄積できたか。
これこそが英語力、ひいては学力を伸ばすための必要十分と言っても過言ではありません。
最後に
受験において英語が主要科目であることに間違いはないでしょう。
そして、現行の大学受験においては長文読解の配点が大きいことも事実です。
さらに、大学に入ってからも、様々な文献・論文を英語で読んでいかなければなりません。
そのための基礎的な力を高校生の間に培っておくことができれば、
受験はもちろんのこと、その後の人生を豊かにしてくれることに違いないでしょう。
ぜひ、英語長文読解を得意にしてみてください!!
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できる限りは返答させてもらいます。
こんな記事を書いて欲しい!といったリクエスト等もございましたら、ぜひお願いいたします!!
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