こんにちは、思考の種です。
突然ですが、速読力を伸ばすには、なにが必要でしょうか??
単語?文法?多読による慣れ?構文解析技術や文法訳読法?英文の読み方や頭の動かし方??
もちろんこれらはすべて重要です。
しかし、これらを十分に身につけたはずなのに、いまいち読解力が身に付いていない、、スピードがおそい、、という悩みを抱えている人は案外多いのではないでしょうか??
実は僕もこういった悩みを抱えていました。ある程度多くの英文には触れているし、単語も20000語程度は覚えました。
なのに、ネイティブの読解速度とはいまだにかけ離れているし、帰国子女にも差をつけられてしまいます。
その原因を考えてみると2つ思いつきました。
- 読解量の差
- 音声基盤の安定性
の2つです。
読解量の差
読解量の差はいうまでもありません。
帰国子女やネイティブの方々は、僕たち日本人が日本語で読んでいるのと同じ分だけの量を英語でこなしています。
そりゃ、量じゃ彼らにかないませんよね。僕たち日本人だって、小学生のころより、いまの方がより正確に、かつ、より速く文章を読めるはずです。
要するに、「慣れの力は偉大だよ」ってことです。
だから、読解力を伸ばすには、「基本的な知識や読み方を習得したあとは、多読をせよ!!」という当たり前の結論にいたってしまいます」。
でもこのことは読者のみなさんは十分に痛感しているはずです。
でもこの記事で伝えたいのは、そんな当たり前の事実だけではありません。
速読に大事なのは多読だけじゃないんです。
読解にもリスニング力が必要である!!
やっとでました。
今回の記事で1番伝えたかったのは、音声基盤が安定していることの重要性です。
読解速度を向上させるには、いかに安定した音声基盤を脳内に構築できるかが重要であるという結論にいたりました。
ちょっと抽象的な表現になってしまいました。
簡単にいうと、「読解力向上には、発音、リスニング力の向上がかかせない!!」ということです。
なんで??
読解とリスニング、スピーキングは関係ないと思っている方も多いのではないでしょうか??
いや、実はめちゃくちゃ関係あるんですよ。まじで。
読解力にいきづまったら、(いきづまるまえから、発音とリスニングはしっかり勉強してほしいです。。)リーディングと同じくらいの量を、今度は聞いて欲しいんです。
今から、その理由・からくりを説明します。
なんでリスニング力が速読力につながるの?
ちょっと、言語の歴史、言語学、などの知見に基づきながら寄り道したいと思います。
簡単に話しますが、読み飛ばしていただいても大丈夫です。
人類にとって、音声情報と文字情報、どちらの方が重要だったでしょうか??
もちろん、これらに優劣をつけることなどできません。
ただ、時代を人類が生まれた古代に限定すると話は変わってきます。
かつて人類は音声のみで意思疎通をはかっており、文字を有していませんでした。
それゆえ、音声が重要な役割を担っていました。
自分のムラや集落といった共同体のなかで生活していくなか、情報を伝達・交換するために音声を用いて意思疎通していました。
そうして時代が経ち、文明が発達していくなかで、より種族が繁栄するために今度は次の世代に知識を伝えたり、声や音の届かない異民族との交流の記録を残す必要性が生じてきました。
そこで生じたのが「文字」です。
時代や空間をこえて情報や知識を伝達するために、いわば人工的に無理矢理作られたのが文字なのです。
自然発生的な音声、人工的な文字。人類は音声(話す、聞く)の習得は特別な教育を必要とせずに自然と習得していきます。
赤ちゃんも、音声は簡単に身につけていきます。(第二言語習得と、赤ちゃんの言語習得は過程が異なる面もあるので、あくまで参考程度にしてください)
しかし、文字(読む、書く)に教育制度が必要です。
文字という人為的な発明を人類で共有するには教育という人為的な制度が必要なわけです。
やや乱暴にまとめると、、
人間の思考・知恵の基盤となるのは言語なんです。
そして、その言語の根源は音なんですよ。
太古から人類は音声をもちいて⺠族内で意思疎通をはかってきました。
文字体系とはこの音声に時空間に遍在する安定性を付与し、いわ ば「外部メモリ」として保存・共有するために人類が生み出した叡智なわけです。
音声があっての文字なんです。
人類はみな、まずは音声から言語を習得し、文字は後天的に学習・習得してきました。
音声は約5万年前に 自然発生的に生じたのですが、文字は人工的に数千年前に発明されたにすぎないんです。(注 文字や言語の起源には諸説あります。)
人類の歴史にとって、文字だけでなく音声も重要だったことはよく理解してもらえたでしょうか??
日本人は意識的に聞く頻度を増やそう
音声は言語にとって基盤となるものです。
しかし、日本の英語教育は文字だけに傾斜するきらいがあります。
もちろん読む、書くの技能はとても重要です。
そして日本の英語教育は読むという面に関してはかなりの精度の読解法を完成させ、十分に機能してきました。
今すぐ、文字に基づいた勉強法から、音声に基づいた勉強法にすこしずつでもいいので移行していく必要があります。
だから、自分でたくさん意識的にリスニングの勉強をすることが大事になってきますね
なんでリスニングが大事なの??
なんで聞くことが重要なのか、認知科学や第二言語習得理論、母語習得論に基づいて簡単にお話をします。
僕たちが文字情報を認識する際には読んだ文字情報を脳内で「音声に変換して」情報を認識しています。
でも、これって結構意外じゃないですか??
私たちが文字や文章を読んでいる際にも、音に依存しているんです。
でも、自分の経験に照らし合わせてみると少しわかるようになるかもしれません。
たとえば、むずかしい本を読む時。知らず知らずのうちに、理解しようとして声に出して読んでいる時ってありません??
たとえば、アルファベットを用いた外国語を読もうとする時、意味を掴もうとする時、声にだしてよみますよね??
反対にアラビア語などの、発音さえできない言語はまったく読める気がしないですよね??
なので、文字情報を円滑に認識・理解するためには音声基盤が安定している必要がある。
すなわち、リスニングや発音を向上させる必要があるということになります。
そして日本人に足りていないのも、この音声を基盤とした学習(話す、聞く)なんですよ。
だから、いっぱい聞いてください。
読解力を伸ばすためにも、逆説的ですが、たくさんリスニングしてください。
僕も読むのと同じだけの量を聞くように意識しています。
リスニング力をつけようと思ってリスニングの勉強を始めたのですが、意外な効果として読むスピードも向上していることを感じています。
音声基盤が安定していると情報の認識速度が向上します。
文字を音で認識できていると、かたまりでフレーズを捉えることができ、読解速度があがるのです。
まとめ
まとめます。
読解力、読解スピードをもっとあげるには、
- たくさん読んでなれる
- たくさん聞いて音声基盤を充実させる
ことが大事です。
特に、たくさんリスニングのトレーニングをすることを意識して勉強すると良いです!!
リスニングの勉強法やスピーキングの勉強法についても記事にまとめていきます。
たくさんリスニングをして、読解力とリスニング力を同時に鍛えていきましょう!!
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